司法書士試験の勉強をしていると、どうしても避けて通れないのが「債権」という科目です。
でもこの債権、正直いって他の科目より扱いづらいんですよね。
民法の一部とはいえ、担保物権や物権と違って、不動産登記や商業登記とのリンクも少ない。だから「債権は債権」で独立して広がっていて、被りがなく、ひたすら暗記と理解の幅を広げるしかない。しかも出題数はそれほど多くないのに、範囲はやたら広い。
「出る数の割に大変」──まさに受験生泣かせの科目。
でも、だからこそ先生が言うんです。
「債権は今しかできないよ」って。
秋の今だからこそできること
秋の空気が少し冷たくなってきた今、ふと振り返ると、もうすぐ今年も終わり。
そうすると、あっという間に年明けです。
年明けからは、択一の総復習、記述の演習、模試、直前答練……やることが雪崩のように押し寄せてきます。
そのときに「債権にじっくり腰を据える時間」なんて、あるわけがないんです。
今やらなければ、もう二度とまとまった時間をかけて取り組む機会は来ない。
そう考えると、この秋の数週間は、とてつもなく貴重なんですよね。
先生の言葉が刺さる瞬間
先生が何気なく言った一言。
「債権は今しかできないよ」
試験が近づく年明けになったら、この言葉が身に沁みてわかるんだろうな、と。
「なんであの時、債権をやっておかなかったんだ」と。
そして、その後悔はきっと取り返しがつかない。
司法書士試験は範囲が膨大だからこそ、一つの科目を後回しにすると、それだけで全体のバランスが崩れてしまう。
万博とミャクミャクに学ぶ「タイミング」
この感覚、ちょっと似ているなと思った出来事があります。
大阪万博。
そろそろ閉幕を迎えようとしているけど、今は人が多すぎて、せっかくチケットを買っても入れない人が続出しているとか。
思い出すのは、あの青と赤が入り混じった不思議なキャラクター、ミャクミャクのつぶやき。
「4月5月が空いてて狙い目ですよ」って。
その時は「へぇ~」と聞き流した人も多かったはず。
でも、いざ今の状況を見て「あのとき行っておけばよかった……」と後悔している人は少なくないでしょう。
まさに「今しかできないことを、今やらないと、後から後悔する」。
司法書士の債権と一緒なんです。
毎週末の総復習が債権に当たる幸運
ちょうどいいタイミングで、僕の勉強スケジュールでは毎週末に「2週間前に学んだ部分の総復習」をやるんですが、今まさにその対象が債権。
これって、ある意味ラッキーですよね。
復習のサイクルに乗せながら、債権をしっかり固めるチャンスを自然に確保できている。
普通なら「債権は後でいいや」と後回しにしてしまうけれど、こうして強制的に向き合える環境はありがたい。
債権をものにするために
もちろん簡単にはいかない。
債権の問題は、理解していても設問でひっかけが多く、知識を整理していないとスムーズに答えられない。
判例のニュアンスや条文の文言を正確に押さえる必要もある。
でも、だからこそ、今のこの時間をフルに使って「債権の骨格」を固めてしまえば、後が本当に楽になるはずです。
未来の自分に後悔させないために
未来の自分に「あぁ、あのとき債権をやっておけばよかった」と言わせない。
それが、この秋の最大のテーマ。
司法書士試験は長丁場。
でも、どの時期にどの科目を重点的にやるか──そのタイミングを外すと、取り返しがつかないほどの差になる。
だから僕は、この秋を「債権の季節」と決めました。
まるでミャクミャクが教えてくれた「4月5月が空いてるよ」という狙い目のタイミングのように。
終わりに
今しかできないことを、今やる。
それは試験勉強だけじゃなく、人生のいろんな場面にも通じることなのかもしれません。
大阪万博で「あのとき行っておけばよかった」と悔しがる人のように。
司法書士試験で「債権をやっておけばよかった」と悔やむ未来の自分にならないように。
秋の机に向かう僕は、鉛筆を握りしめながら、今日も債権のテキストと向き合っています。
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