今日は、ここ最近ずっとモヤモヤしていた「改正法」と「受験勉強のやり方」について、正直な気持ちを書いてみようと思います。
テーマは、民事訴訟手続のIT化改正です。
この改正については、以前から「令和8年5月24日までに施行される」ということ自体は、何となく把握していました。条文ベースでも、講義の中でも、よく出てくる話題です。ただ、問題はそこから先でした。
――これ、いつの試験範囲になるんだ?
令和8年度試験なのか。 それとも、令和9年度試験なのか。
この一点が、ずっとはっきりしなかったのです。
司法書士試験の勉強をしていると、「改正法がいつから試験範囲になるのか問題」に、必ずぶつかります。施行日基準なのか、告示基準なのか、試験委員の裁量なのか。過去の傾向を見て推測することはできても、確信までは持てない。
そんな中、先日ついに施行日が明確になりました。
令和8年5月21日施行。
この日付を見た瞬間、正直に言うと、少しホッとしました。少なくとも、「いつ施行されるのか分からない」という不安は消えたからです。ただ同時に、別の不安も頭をもたげてきました。
――これ、講座を取ってなかったら分からなかったんじゃないか?
という不安です。
実際、今回の施行日については、僕は講座を受講していたからこそ、途中で先生が教えてくれました。講義の流れの中で、「ここ、改正入ります」「施行日はこう決まりました」と、さらっと補足してくれた。
でも、もしこれが、
「数十万円の講座代をケチって、Vマジックの本だけで勉強していた場合」
だったらどうだっただろう。
改正情報の無料YouTubeを追いかけるだけで、果たしてここまで正確に対応できただろうか。正直、かなり怪しいと思います。
そもそも、Vマジックという教材自体、構成や内容は非常によくできています。ただし、それは「講義とセットで使うこと」が前提です。
Vマジックに書いていない修正点は、講義中に先生が口頭で補足してくれる。ここを直してください、ここは読み替えてください、と。
逆に言えば、
三省堂が勝手に教えてくれるわけではない。
テキストを買っただけで、改正点や修正点が自動的に分かる仕組みにはなっていないのです。
具体例を一つ挙げます。
Vマジック第7巻、民事訴訟法。 第2版の196ページに、「ウェブ会議」という表現が出てきます。
ここ、実はそのままではダメで、全部「電話会議」に読み替えなければいけない。
なぜか。
和解は、音声電話でOKだからです。必ずしもウェブ会議である必要はない。制度設計上の細かい話ですが、試験的には、こういうところを突いてきます。
でも、これ。
テキストだけ読んでいたら、まず気づきません。
「ウェブ会議って書いてあるし、まあそうなんだろう」と、そのまま覚えてしまう可能性が高い。講義を受けていれば、「ここ直しておいてください」と一言で済む話でも、独学だと落とし穴になる。
こういうのが積み重なると、だんだん思ってきます。
――やっぱり、安上がりに済ませようとするのには限界があるんじゃないか。
と。
もちろん、すべての教材がそうだとは言いません。
例えば、根本先生の本。 確か、正誤表がきちんと用意されていた記憶があります。
ブレークスルー系の教材も、おそらく正誤表や改正対応表はあるでしょう。少なくとも、「どこが違うのか」を自分で把握できる仕組みはある。
一方で、Vマジックは、良くも悪くも「講義依存型」。
講義を受けて初めて完成する教材です。テキスト単体では、情報が閉じている。そのことを、今回の改正対応で、改めて痛感しました。
そう考えると、今後の勉強方針についても、悩ましくなってきます。
今年の試験。
ここで、本当に合格を決めないといけない。
もし今年ダメで、来年また受け直すことになった場合、「今年はケチって、テキストだけ更新していこう」という作戦は、かなり危うい気がしています。
改正は、これからも続く。
民事訴訟法だけではありません。会社法も、不動産登記法も、関連法令も、少しずつ手が入る。そのたびに、「これは試験範囲か?」「どこまで覚える?」と悩むことになる。
その不安を、全部一人で抱え込むのは、想像以上にしんどい。
もちろん、お金は大事です。現実的な問題です。でも、試験に落ち続けて時間を失うことのコストも、決して小さくない。
今回のIT化改正をめぐる一件で、
「情報を買う」という意味での講座の価値
を、改めて考えさせられました。
悩ましい。
本当に悩ましいですが、だからこそ、今年の試験で決める。その覚悟を、少し強めた出来事でもありました。
またテキストに戻ります。
今日はこのあたりで。


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