森山先生の『司法書士 合格の掟1000箇条I 2026』を立ち読みして感じたこと

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昨日は朝から冷え込んで、外に出るのも少し億劫な一日でした。
そんな中、本屋へ立ち寄ってみると、司法書士受験生なら誰もがピクリと反応する新刊が目に飛び込んできました。

そう、森山先生の 「司法書士 合格の掟1000箇条I 2026」

「あ、出たんだ」と思わず手に取って、その場でしばらく立ち読みしてきました。
でも、読み終わったあと、僕の心に残ったのは意外にも “買わない” という選択でした。

今日はその理由を、少し丁寧に書いてみようと思います。


■ 文庫サイズの魅力はたしかにある

まず、手に取った瞬間の第一印象。

「文庫本サイズで小さくて軽い。これは良い。」

受験生にとって、持ち歩ける勉強ツールは強い味方です。

・カフェに行ったとき
・寝る前に少し開きたい時
・「今日は勉強が進まなかった…」という罪悪感の夜

そんなときでも、5分、10分でサッと触れられる勉強素材はありがたい。

「なるほど、このサイズ感は絶妙だな」と思いました。


■ ただ…気持ちが乗らない

しかし、ページをめくっているうちに、ふと感じたことがありました。

「箇条書きが続くと、気持ちが乗らない…。」

勉強としては便利なんですよ。
ひとつの知識が一行でまとまっているのは効率的ですし、頭にも入りやすい。

でも僕の場合、どうもこの“箇条書きの連続”が苦手なんです。

  • 自分で書いたメモじゃない
  • 思い入れが生まれない
  • ストーリー性がない
  • 背景や文脈とのつながりが薄まる

気づけば、どこか“上滑りしている感覚”になってしまう。

そして何より…

モチベーションが湧かない。

「これ、誰かに言われたから覚える、みたいな形になりそうだな」
そんな予感がしたんですよね。


■ “箇条書きの番号”が僕にとっては危険

あと、これは個人的な感覚ですが、

「1条、2条、50条……」

と、“意味のない数字”で箇条書きが続いていくと、
法律の条文番号と混ざりそうで、ちょっと怖さがありました。

今って、一日中、民法・不登法・商登法・会社法の条文番号と向き合っている生活。

そんな中で、脳内に

「意味のない数の羅列」

が入ってくると、記憶の領域が上書きされそうな気すらしてくるんです。

もちろん多くの受験生にとっては問題ないのでしょうけど、
僕はどうにも神経質なところがあるので、

「せっかく覚えた条文の番号がブレたら嫌だな…」

という不安が出てきてしまいました。


■ 僕は“ストーリーのある学習”が好き

じゃあ僕はどんな学習法がしっくりくるのか?

実は最近、不動産登記法の雛形を一から復習していたのですが、
その途中で「あれ、民法の条文まとめて復習したいな」と感じました。

その瞬間、自然とメモ帳に手が伸びて、こんな風に書いていました。

・年月日 法74条1項1号  
・年月日 民法第958条の2の審判  
・年月日 民法第262条の2の裁判  
・年月日 民法第646条第2項による移転

ここに、登場人物である権利者や義務者も補足で入れたり。

さらに、民法958条の2の審判にはこんなメモを付けました。

・年月日 相続人不存在  
・年月日 特別縁故者不存在確定  
(※民法958条の2の審判と書くべき時に、相続人不存在確定と間違えないよう注意)

これを書いていると、不思議なんですよ。

ただの条文が、1つのストーリーとして頭に残る。

登記の流れ、権利関係、事件の背景、
それぞれの条文がどういう場面で使われるのか…。

そういう“文脈”が生きてくる。

僕にとっては、この作業こそ勉強の醍醐味なんだと実感しました。


■ 「知っていること」「知らないこと」が羅列される違和感

森山先生の“掟1000箇条”を立ち読みしていて、
もうひとつ気になったことがあります。

知識が“縦に並びすぎる”こと。

知っていること
知らなかったこと
意識していなかったこと
重要度の差が激しいこと

──これらが一列に並ぶと、
どうにも“ごちゃまぜ感”が生まれてしまい、
頭に入るのが難しくなってしまう。

「知識の順位付け」が苦手になるような感じなんですよね。


■ 僕は買わなかった。でも…

というわけで、今日、本屋では買いませんでした。

ただし、これはあくまで“僕のスタイルに合わない”というだけ。

森山先生の本は、司法書士受験界において間違いなくトップクラスの品質ですし、
箇条書きが合うタイプの人にはめちゃくちゃ強い味方になると思います。

でも、僕はやっぱり

自分の手で書くメモ、自分の頭で整理したストーリー、
自分が「忘れていた」と気づいて補完する作業

これが好きなんだと思います。


■ 最後に

本を閉じて店を出たとき、ふと感じました。

勉強法って、“正しい方法”があるようでいて、
実は人それぞれの性格にものすごく影響される。

  • 箇条書きが合う人
  • ストーリーで覚えたい人
  • 図で整理したい人
  • 条文を繰り返し読んで馴染ませたい人

どれが優れている、ということではなくて、
自分が続けられて、頭に残る方法が一番強い。

そして僕は、自分の学習スタイルがまたひとつ明確になった気がしました。

今日の気づきも、また明日の積み上げにつながるように。
明日もコツコツ進みます。

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