担保物権のメルヘンな世界と過去問との出会い

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司法書士試験の勉強をしていると、ときどき先生の言葉が妙に耳に残ることがあります。先日の講義でのこと。テーマは「担保物権総論」。そのとき先生が笑いながらこう言ったのです。

「担保物権総論には“メルヘンな問題”があるんですよ」

一瞬、耳を疑いました。「メルヘン」って…童話?おとぎ話?まさか担保物権とメルヘンが結びつくなんて思いもしなかったので、思わずノートを取る手が止まってしまいました。


「メルヘン問題」ってなんだ?

授業が終わってからも、頭の中でぐるぐる考えていました。「担保物権」といえば、抵当権や質権など、きわめて現実的で、法律の世界でも最もシビアな領域のひとつ。どう考えてもメルヘンとは正反対。

でも先生がそうおっしゃるからには、きっと司法書士試験の過去問の中に、独特の出題があるのだろうと思い、手元の資料をあさりはじめました。

そこで思い出したのが、「司法書士合格ゾーン択一式過去問題集」。LECから出版されているシリーズです。択一過去問を体系的に学べる定番の一冊。正直、全巻そろえるとなるとお財布にはかなりの打撃なのですが、それでも多くの受験生が使っている鉄板教材です。

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私は令和6年試験対応の版(2年遅れてる)をまだ捨てずに持っていたので、早速、中巻の民法の部分をめくってみることにしました。


偶然の発見 ― 平成18年第4問

そして、見つけました。平成18年第4問。これこそが先生の言う「メルヘン問題」でした。

そこには、なんと「五人の人物がそれぞれ担保物権になりきって会話をしている」という、ちょっと不思議な形式の問題が載っていたのです。

たとえば、抵当権さんが「私はこういう性格だから、こういう効力を持っているよ」と語り、根抵当権くんが「僕はちょっと特殊で、こういう特徴があるんだ」と続ける。質権さんも「私は占有を伴うんです」と自己紹介。まるで法学のキャラクターたちが、メルヘンの登場人物として舞台に立っているかのような光景です。

試験問題というと、硬い文章ばかりだと思い込んでいたので、このユーモラスさには驚かされました。しかも、それぞれの担保物権の性質をうまく対話形式で整理しているので、理解を深める助けにもなる。先生が「メルヘン」と表現したのも納得です。


過去問を持っていてよかった

この問題に出会って改めて思ったのは、「過去問題集はやっぱり手元に置いておいた方がいい」ということです。

普段は「まだ自分のレベルじゃないかな」とか、「いずれ解けばいいや」と思って棚に置きっぱなしにしてしまいがちです。でも、こうやって講義中に先生が過去問を引き合いに出したときに、すぐに確認できるというのは大きなメリットです。

もし持っていなかったら、後から「あの問題なんだろう?」と探すのに時間がかかってしまったでしょう。偶然とはいえ、去年の問題集を捨てずに持っていた自分に感謝した瞬間でした。


「今じゃない」けれど「いつかはやる」

ただ、ここで少し複雑な気持ちもあります。

私はまだ勉強を始めたばかりで、基本的な知識を積み重ねている段階。過去問演習を本格的にやるのは、もう少し先になる予定です。LECの講義でも、「まずはインプットをしっかり、その後に過去問」と強調されていますし。

だからこそ、このメルヘン問題も「今解くタイミングではないのかもしれない」と思いました。でも、試験に向かう旅のどこかで必ず出会う問題だと思うと、ちょっとワクワクしてきます。

そういえば最近見た映画「侍タイムスリッパー」にも、「それはまだその時じゃない」というセリフが出てきたなぁ、とふと連想しました。

勉強のステップも、まるでタイムスリップするみたいに、順番があるのかもしれません。


学びの楽しさを見つける

担保物権という堅苦しいテーマの中に、メルヘンな問題が潜んでいる――。これは、ただの息抜きではなく、「勉強って意外と楽しめるものだ」というメッセージのようにも感じました。

司法書士試験の勉強は長期戦で、どうしても「苦しい」「大変だ」というイメージがつきまといます。実際、科目数も多いし、範囲も広い。山のようなテキストを前に気持ちが折れそうになることも少なくありません。

でも、過去問の中にこんな遊び心があったり、先生がそれを「メルヘン」と表現したりする。そんな一コマを見つけると、「あ、勉強の世界にもユーモアはあるんだ」と気持ちが軽くなるんです。

これから私も過去問を本格的に解く段階に入ったとき、またこの平成18年第4問に出会うでしょう。そのときにはきっと、今よりも理解が進んでいて、「ああ、こういうことだったのか」と納得できるはず。


おわりに

今回は、担保物権の講義から始まり、「メルヘンな問題」との出会いを振り返ってみました。

司法書士試験の勉強は孤独で地道な作業が多いけれど、こうして小さな発見や驚きがあるから続けられるのかもしれません。過去問を持っていた偶然に感謝しつつ、「まだその時じゃない」けれど「いつかはきっと役立つ」と信じて、今日もまた一歩ずつ積み重ねていこうと思います。


✍️ 今日のまとめ

  • 「担保物権総論」に“メルヘン問題”がある(平成18年第4問)
  • 過去問はやっぱり持っておいた方が安心
  • 解くタイミングはまだ先。でも必ず出会う
  • 勉強の中にもユーモアや楽しさを見つけられる

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