側坐核の「やる気スイッチ」と朝のルーチン――司法書士試験に挑む私の一日の始まり方

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司法書士試験の勉強は、マラソンのような長い戦いです。テキストは膨大で、範囲も広く、記憶すべき内容は尽きません。だからこそ「どうやって勉強に取りかかるか」が重要になります。

多くの人が経験していると思いますが、机に向かうまでが一番大変です。「よしやるぞ」と気合を入れないと始められない。しかし、一度やり始めてしまえば、意外と集中が続くこともあります。

この「始めるのが大変」という問題に関係しているのが、脳にある側坐核と呼ばれる部分です。心理学や脳科学の分野では、側坐核は「やる気スイッチ」と言われることがあります。


側坐核が活動する「最初の数分」

側坐核は、報酬系の脳部位として知られています。ドーパミンが分泌されることで「やる気」や「快感」と結びつき、行動を促す役割を果たしています。

おもしろいのは、この側坐核は「動き始めると動き続ける」という特性を持っていることです。つまり、最初の数分間だけ作業すれば、自然とやる気が出てくる。まさに“スイッチ”のようにカチッと入る感覚です。

司法書士のように長時間勉強を続ける必要のある試験では、この側坐核の性質をうまく利用することが欠かせません。


朝のルーチンで「スイッチ」を入れる

私自身、毎朝決まったルーチンを行うことで、この「やる気スイッチ」をうまくオンにしています。

  1. 日記を書く
    まずは日記。昨日の出来事や気づきを数行でも書くと、思考が整理されます。文章を書くという行為そのものが、脳のウォーミングアップになる感覚です。
  2. バナナスムージーを作って飲む
    栄養とエネルギーを補給しながら、体を目覚めさせます。調理のちょっとした動作もリズムを作ってくれるので、「今日が始まった」という切り替えになります。
  3. テレビ番組を予約する
    勉強と直接関係ないように思えるかもしれませんが、小さな作業をひとつひとつこなすことが、側坐核を刺激する大切なプロセスです。これも「やる気スイッチ」を入れる一環です。
  4. ブログを書く
    文章をまとめる作業は、論理的思考と表現力のトレーニングになります。司法書士試験の論述式問題に通じる部分も多く、勉強以外の形で“言葉を扱う筋肉”を鍛えている感覚です。
  5. コーヒーを淹れる
    ここが私にとっての一つのハイライトです。
    • 豆をミルで挽く
    • 粉を刷毛で落とす
    • フィルターをセットする
    • お湯をゆっくり注ぐ
    これらの一連の動作は、単なる飲み物の準備を超えた「儀式」です。五感を使いながら丁寧に行うと、自然と心が研ぎ澄まされていきます。
  6. 昨日の問題を解き直す
    いよいよ司法書士の勉強に直結する最初の作業です。復習は、記憶の定着にも最適。前日の知識を思い出す過程で「今日も続きに取り組もう」という気持ちが湧いてきます。
  7. 今日の計画を立てる
    最後に、1日のスケジュールを確認し、やるべきことをリスト化します。ここまで来ると、もう側坐核は完全にオンになっています。自然に勉強モードに入れるのです。

「自動化」こそ鍵

こうしたルーチンは、最初は少し時間がかかるかもしれません。けれど、毎日同じ流れを繰り返すうちに、習慣として自動化されていきます。

たとえばコーヒーを淹れる作業。豆を挽き、フィルターをセットし、お湯を注ぐ。この一連の流れは、今では何も考えなくても手が動きます。けれどその裏で、脳は「よし、これから集中するぞ」という合図を受け取っています。

司法書士試験のように長期的な勉強が必要な場合、この「自動化されたやる気スイッチ」が大きな支えになります。


カフェインで仕上げる

ルーチンの最後に待っているのが、コーヒーの一杯。これは単なる嗜好品ではありません。カフェインが脳を刺激し、集中力を高めてくれるからです。

ただし、重要なのは「タイミング」。最初からカフェインに頼るのではなく、ある程度側坐核が動き始めた後で摂取すると、効果が最大化されます。私の場合、ルーチンをすべて終えた後にコーヒーを飲むことで、勉強への“仕上げ”が完成します。


「始める」より「始まる」仕組みを

司法書士試験の勉強に限らず、「やらなければならないことがあるのに、なかなか始められない」という悩みは誰にでもあります。

私が体験を通じて学んだのは、「やる気を出してから始めるのではなく、始める仕組みを作っておけばやる気は自然と出てくる」ということです。

  • 側坐核は最初の数分でスイッチが入る
  • 小さな行動の積み重ねで脳は動き出す
  • 自動化されたルーチンが“始まり”を保証してくれる

この仕組みを取り入れれば、「机に向かうまでが一番大変」という状況を克服できます。


おわりに

司法書士試験の勉強は長く、地道な努力が求められます。その過程で最も大切なのは、「毎日必ずスタートできること」です。

私にとって、その答えが「朝のルーチン」でした。日記、スムージー、ブログ、コーヒー、復習、計画――この一連の流れがあるからこそ、自然と側坐核のスイッチが入り、勉強に没頭できるのです。

やる気は「待っていても来ない」もの。けれど、仕組みを整えれば「必ず来る」ものになります。司法書士を目指す人も、他の資格試験や勉強に取り組む人も、ぜひ自分なりのルーチンを見つけてみてください。きっと“スイッチ”は、あなたの中にも隠れているはずです。

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