モーニング・ノートを司法書士受験生がやってみたら、右手が悲鳴を上げた話

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キャメロン式「モーニング・ページ」との出会い

数か月前、ジュリア・キャメロンの有名な本『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』を読んだ。


この本の中で提案されているメソッドのひとつが「モーニング・ページ」。


毎朝、起きたらすぐにノート3ページ分を手書きで書ききるというものだ。


テーマは自由。昨日の出来事、今日やりたいこと、ふとした思いつき、愚痴や不安、何でもいい。


ポイントは、誰にも見せない前提で、思考をそのまま書き出すこと。

「これは面白そうだ」と思った。司法書士試験の勉強は膨大でストレスも溜まる。


モーニング・ページなら、朝一番で頭の中を掃除してから勉強に入れるかもしれない。


試しにA4の大学ノートを用意し、毎朝びっしり3ページ書くことを日課にしてみた。


実践してみて感じた効果

やってみると、たしかに頭がスッキリする。


司法書士の勉強に取りかかる前に、「あの件が気になる」「昨日のあれが不愉快だった」など、頭の片隅でぐるぐるしていた思考を吐き出せる。


すると、不思議と集中力が高まる。


勉強中の雑念が減り、1日のスタートが整う感じがあった。

また、モーニング・ページを書いていると、意外な発見もあった。


「本当はこういう順番で勉強した方がいいのでは?」とか、「民法のこの分野が意外と苦手だ」といった、自分の中の声に気づく。


つまり、頭の深層にある考えや感情が、ペン先を通じて可視化されるのだ。


しかし…右手が悲鳴をあげた

問題はここからだ。


モーニング・ページは「A4ノート3ページ、手書きびっしり」が基本。


私の場合、朝から4,000〜5,000文字近くを書いていた計算になる。


しかも、司法書士の勉強では記述式の答案練習も多い。


1日数ページの筆記を続けていれば、右手の負担は確実に増える。

最初の1週間は問題なかったが、2週間を過ぎたあたりから右手首に違和感が出始めた。


親指の付け根あたりがじんわり痛み、ペンを握る力が微妙に弱くなる。


この感覚、過去にパソコンの長時間入力や試験直前期の記述練習で経験した腱鞘炎の前触れにそっくりだ。

司法書士試験の記述問題は、答案用紙に制限時間内で細かい字をびっしり書くため、手への負荷が大きい。


そこに毎朝のモーニング・ページが加わると、負荷は倍増する。


「このまま続けて試験本番前に手を壊したら、本末転倒では?」という不安が頭をよぎった。


腱鞘炎リスクと司法書士試験

腱鞘炎は一度悪化すると、回復に時間がかかる。


手を使わない時間を確保する必要があり、その間は勉強の生産性が大きく落ちる。


しかも、司法書士試験の記述式は、単なる速記だけでなく、思考しながら手を動かす必要があるため、痛みや違和感があると集中力も落ちる。

つまり、受験生にとって手は“道具”であり“命綱だ。


これを守ることは、学習計画や精神管理と同じくらい大事な戦略になる。


手を守りながらモーニング・ページを続ける工夫

モーニング・ページ自体は非常に有用な習慣だと感じる。


だからこそ、「手を守りながら続ける方法」を考えることにした。

  1. 文字量を減らす
    キャメロン流では3ページ推奨だが、私は2ページに減らすことにした。
    「続けられる量」に調整する方が、長期的には効果的だ。
  2. ペンと握り方を見直す
    クッション性のあるグリップ付きボールペンに替えた。
    握力をあまり使わずに書けるペンは、手首への負担が大幅に減る。
  3. デジタル併用
    書くことで得られる効果は大きいが、手を守るために週のうち数回はパソコン入力に置き換える。
    タイピングでも頭の整理は十分できる。
  4. ストレッチを取り入れる
    書き終わったら手首・指・前腕のストレッチを必ず行う。
    特に前腕の屈筋と伸筋を伸ばすことで、血流が良くなり回復も早くなる。

習慣と健康のバランス

自己啓発や創造性を高める習慣は、短期的な効果よりも長く続けることで意味が出る


しかし、司法書士試験のような長期戦では、健康を犠牲にするやり方は必ずどこかで破綻する。

モーニング・ページをそのまま実践して右手を壊すくらいなら、自分に合う形にカスタマイズする方がいい。


習慣は“型”よりも“継続”が価値なのだ。


まとめ

モーニング・ページは、司法書士受験の精神面・集中力アップに効果的な方法だった。


しかし、物理的負荷の面ではリスクも伴う。


右手は勉強の生命線。健康を守ることも、合格への戦略の一部だと肝に銘じたい。

これからは、量より質、無理より継続を意識して、
「頭はスッキリ、手は元気」な朝時間を作っていこうと思う。

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